2015/12/21
ここから夏のイノセンス! 感想
![]() ![]() | 『ここから夏のイノセンス!』クロシェット 発売日:2015/11/27 ☆☆☆☆+ |
『ここから夏のイノセンス!』コンプリートしました。
総評
心癒される綺麗な田舎でかわいい女の子とえっちなことをするゲーム。
一番印象に残ったのはエロさ。ドエロだよ。
未来とか過去渡航とかSF的な要素はあくまでほんのりエッセンス。そんなことよりヒロインとのいちゃラブでありセックスです。何故なら、セックスこそが未来につながる大切な儀式だから!(要約)
主に共通パートの、心温まるほんわかハートフルストーリー、プレイしていてニマニマせずにいられないこのノリと雰囲気……これぞ保住圭シナリオ、かつてのSirius信者待望のやつである。どうもありがとうございました。(ふかぶか)
複数ライターによる個別ルートはそれぞれ少し色は違うものの、概ねメインシナリオに寄せてきているというか、「異性を好きになること(とセックス)は素敵で楽しくて嬉しいものなのだ」というコンセプトの下に一致団結しており、なかなかの統一感でした。
クロシェット作品としては原画家が違ったり胸囲の平均値が低かったりと異色に見えますが、「らしさ」のあるれっきとしたクロシェットの新作なのでブランドファンも安心。ただちょっとだけ予算の少なさ規模の小ささを感じさせなくもない。
かなりヌキゲーに近いエロを備えつつ、最近のいわゆる萌えエロゲーにありがちなエロ「だけ」状態に陥っておらず、総合的に満足度高い、よいエロゲでした。
「雰囲気◎」「ハートフル」「いちゃラブ」「エロ」あたりのワードにぴんとくる人におすすめ。
――以下、ネタバレ無しの長文感想へ続く。
シナリオ
タイムトラベルとディストピア一歩手前な未来という大きなSF要素があります。が、あくまで背景設定です。過去への干渉によりタイムパラドックスが――とか、性欲は一般的ではなくなったが一部支配者層の間では――とか、復古主義派と合理主義派との間の政争と粛清――とか、何かと余計な想像をしてしまい気が散るところですが、作中ではそういうの一切ナシ。頭空っぽにして田舎でかわいい女の子とキャッキャウフフしていればよいのです。ただひたすらに子作りのことだけ考えているべきなのです。(でもやっぱりちょっと気になる未来社会)
滞在期間2週間が共通パートで終わるため、短いんじゃないのかしらと思ってたけどそんなことはなかった。よかった!
2週間が過ぎていざお別れというシーンで、まさかこれで終わるわけはないとわかってはいてもものすごく名残惜しくて、なんかもうその時点で負けというかこのゲームは大成功だなあとか。案の定延長した時はすごい嬉しいし、本当のエンディングがまた感慨深くなって。
とはいえ個別ルートはそれほど長くはない。全体のボリュームはちょっとだけ短め。
共通パートの賑やかさ楽しさが鳴りをひそめ、ヒロインとの恋愛へスッと移行するのがほんのり寂しかったりも。いや普通のことだけどもw
一番好きな個別シナリオはアリカルート。もうまさにこれだ! という感じのど真ん中。楽しさも面白さもラブっぷりも最高で。唯一の不満点は、夜にアリカが寿ちゃんに性知識について尋ねに行くシーンがあっさり流されたこと。そこはパジャマ持参のお泊まりに持ち込んでじっくり女子トークあるいはねっとり百合色に描写してほしかったところだ。CG付きで。
個人的にこのお話のメインヒロインはアリカじゃなくていろはな印象があって、彼女のルートを最後に残したのだけれど、アリカルートの出来を見て失敗だったかなと思いました。どう考えてもアリカがメインと言える出来だったので。
でも、プレイしてみたらいろはルートも予想以上に良くて。ごめんなさい、ナメてました。(土下座)
ストーリーはアリカといろはのツートップです。どちらも面白かったし最高でした。
他の二人も決して悪くはなく、いちゃラブエロを存分に描いておりましたね。というかエロエロでしたね。びっくりしたよね。
キャラクター
クラレッタさん>>>いろはちゃん>その他
本来この手のゲームは誰かしらお目当てのヒロインがいて買うモノですが、もう完全にクラレッタさんのために予約したゆず茶でした。ビジュアル、ボイス、性格、立ち位置、全てが素敵なクラレッタさん。発売前にH有りとの報を聞いた時にはもうまさしくここから夏のクラレッタさん!(´∀`)!
肝心のサブヒロインルートはオマケみたいな内容だったけどねー……。それでも存在するだけ嬉しいのだ。クラレッタさんの晴れ姿(エロゲ的な意味で)を目にできただけで万々歳なのだ。ところでクラレッタさん単独ヒロインのフルプライス続編まだかな?
ヒロイン勢ではいろはちゃん。作中の「この子は、俺にとってこの16日間そのものだ。」という表現がすごくしっくりくる。まさに、いろはちゃんはここ夏という作品そのものです。
とことん良い子ないろはちゃんは人をニコニコさせる能力の持ち主。これだよね……俺、エロゲやってるって感じだよね……。おまけに初Hがパジャマだぜ! ありがとうございました!(ふかぶか)
寿ちゃんルートで主人公の気持ちに気づくやいなや寿ちゃんをお泊まりに誘ってくるいろはちゃんマジ有能天使。でもいろはちゃんルートやってたら、天使なのはむしろおばあちゃんの方じゃないかと思ってしまったw かずゑさんマジ天使。
アリカは「心底綺麗な人」というキャラクターが面白かったです。なんかこう、見ていて楽しいというか、動かしたくなるというか。真っ白なイノセンス。
アリカルートはニマニマさせてくれる楽しさが格別で、どう見てもメインライターの仕業です。ありがとうございました!
あと、なんかこう、パッとしない男が何も知らない美少女を拐かしているみたいなイケない雰囲気を感じてしまったのはきっと気のせい。
ユノ。同志ポジションで女友達感覚のキャラ……だったのが個別に入ったら性欲魔人になってしまったでござる。ユノ様はヤりたがり!
ユノはもうちょっと他のルートで出番欲しかった感が。いると楽しいキャラだよね。
寿ちゃん。寿ちゃんもまたとってもえっちな子でございましたね……むっつりっていうかドエロっていうか……! 淫語連呼のヌキゲーでした。おつかれさまでした。
水着がズレるラッキースケベはトキメキを感じるよいものでした。2回目のラッキースケベもなかなか面白かったです。寿ちゃんの大きなおっぱい……。
紅緒ちゃんもサブヒロインとしてHシナリオがあったのがよかったです。嬉しいというか、良かったね……! みたいなアレw 面倒見良いのもジャージ姿もかわいいよね。ところで弟妹の中では白菊=しーちゃんが一番人気だと思うのだけれどどうか。
CG
モザイクが細かい。おまけに範囲がギリギリ。クロシェットさん攻めよる。あ、でもアナルはガードされてます。
塗りは安定の高クオリティだし、せせなやう さんの描く女の子もエロかわいいのだけれど、イベントCGの構図はイマイチ。「顔を見せないといけない」「見せるべきところを見せないといけない」という縛りを強く感じる、なんだかAVみたいな不自然な構図が少し残念。あとサキガケから引き続きすんごい斜め構図。もう斜めどころか真横じゃん!(首を痛めながら)なCGが多くてアレ。
声
音質が悪い。今回やたら気になりました。録音、編集、容量、どの辺の問題かわかりませんが、とにかく改善を望みたいところ。
それはさておき、本作はHシーンがとても激しくて、心から感謝とおつかれさまを言いたい。特に寿ちゃん役の遥そらさんの全力を尽くしている感は大変なものでした。ありがとうございました。(ふかぶか)
あと個人的に印象に残ったのはクラレッタ役の鶴屋春人さん。透き通るように明るい素敵なお声、すき。
システム
地味だけど効果音が豊富でよかったです。たまに大げさなのもあったけどもw
それにこれまた地味だけど、湯気とか吐息の演出なんかも。コロコロ変わる表情演出といい、この細かい部分に手が込んでいるのは好感度高い。
演出、システム面はほぼ完璧。あとはカットインをうまく使ってほしいナ! 主にHシーンで。
まとめ
やるべきことを全てやった感のあるエロゲ。パッと見で想像する田舎・純愛みたいな部分も、エンタテインメントとしても、エロゲというツールとしての役割も、どれも十分にこなしている優秀な作品でした。
購入の際に残る問題はヒロインが気に入るかどうかくらいで。気楽に手に取ってしまっていいと思います。とはいえ、飛び抜けて面白いとか至高の名作とかそういう感じではないので、その辺は注意といえば注意。見たままかな。
気になったら買いで満足できるはず。
続編マダー?(・∀・)

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