2018/02/12

眠れぬ羊と孤独な狼 感想

眠れぬ羊と孤独な狼

『眠れぬ羊と孤独な狼』

CLOCKUP

★★★★


眠れぬ羊と孤独な狼
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眠れぬ羊と孤独な狼コンプ完了。今年も負けじとレビューを上げていきますよ。


総評

リョナとかスカとか、そういう特殊性癖は持っていない。ヤクザ映画やバイオレンスアクションが特別好きなわけでもない。好みのビジュアルノベルのジャンルはラブコメだし、一番のお気に入りの映画は『素晴らしき哉、人生!』だ。

それでも、「面白いもの」を求めて買った。昏式龍也というライターに全幅の信頼を置いていたから、この人が書くなら楽しませてくれるに違いないと期待して公式サイトもロクに見ずに新品を予約した。
そして、少しばかりの吐き気と引き換えに、それは叶った。

めちゃくちゃ面白いじゃないか!

エログロバイオレンスに興味がある人にオススメ、なんだと思う。夜の歌舞伎町でヤクザに雇われた根暗の殺し屋がデリヘル嬢と出会って……というストーリーなのだし。でもそれらに全く興味が無くても楽しめるのは間違いない。

だから、もし「最近のエロゲはぬるいものばかりだ」「面白いシナリオゲーがやりたい」「メガビッチを罵倒したりされたりするのすき」などと感じていたら、この作品を手に取ろう。わざわざインターネットに接続してこの文章を読んでいるような人間なら見逃す手はない。
ちなみに、3月いっぱいはまだアンケ葉書の「希望者全員限定アイテムプレゼント」なるものが貰えるよ。

ただし、およそ10時間の素晴らしい体験にフルプライスを払う価値は無いと感じるなら他に行こう。競合と比べるとそもそもコストパフォーマンスの悪いこの趣味の中でも、『眠れぬ羊と孤独な狼』はそれが最も悪い部類に入るから。(といっても現時点で既にAmazonで新品が半額で売ってるけども)

――以下、ネタバレ無しの長文感想へ続く。

シナリオ

不眠症の殺し屋がデリヘル嬢と出会ってヤクザのいざこざに巻き込まれて悪態をつきながらセックスするお話。

むずかしいことはうまく言えないからかんたんに言うと、すごく面白かったです。(小学生)

テーマとモチーフが繰り返し提示されていてわかりやすく、話の運びもスムーズで緩急のメリハリもある。テキストもテンポよく読みやすい。また、UIの配色もシンプルで、コンフィグでフォントを自由に変更できる。つまり、ノベルゲームとして楽しみやすいという大きな長所があります。

エログロとストーリーが強く結びついていて、分岐もあって、エロゲならではの作品であるという点も良い。

難点は終盤の駆け足っぷり。驚きの展開が高速で過ぎ去っていく。気がつけばもうイイ感じのラストシーンである。もったいないというか……もうちょっと驚く時間とか、感情移入とか余韻とかそういう情緒を感じる暇をくれと言いたい。

全体のボリュームもフルプライス作品にしてはとても少ない。コンプリートするまでのプレイ時間は9時間強でした。
さくさくプレイできる点は悪くないし、あきらかに中身が足りないという印象も無い。だから短いというよりは、他のエロゲと比較しての話ではあるけれど、割高という意味合いが強い。




ところで、このゲームについて特筆したいのはHシーンの台詞。
死ね、死ね死ねッ!」(必死に腰を振りながら)
うおおおッ、どうだ! やってやった、やってやったぜ馬鹿野郎ッ……!!」(膣内射精しながら)
くそったれがァァァァ!!」(挿入中にしゅきしゅき言われて)
これら全てボイス有りですよ。面白すぎない?(超笑顔)

特に二つ目は、果てしない達成感と征服感、そして生への熱量が力強く伝わってくる――2017年最優秀テキストですわ。セックスでのこの台詞を見た瞬間、『眠れぬ羊と孤独な狼』は最高のエロゲだと確信しました。lightの昏式作品主人公と同じく、たけちゃんを忘れることは決してない、深く深く脳裏に刻みこまれました。


用済みの女体へのうっとうしさ……!(満面の笑み)

それと、中出しした相手にマジギレされた際の叔父貴の「ふふ、出しちまったもんはしかたあるまい」という台詞。そこには「子供ができたら困る」みたいな軟弱な心配は一切無く、「どうなろうと俺は動じることは無いしどうとでも対処できる」というヤクザの親分の圧倒的余裕が現れています。痺れる!
どちらも声優さんの演技がまたいいんだよね。

でも無理やり系のシーンで男キャラが面白げなこと言うのは好みじゃないやつ。ペド教師の変態っぽさとかチンピラのふざけた態度とか。とはいえそういうエロ漫画っぽいのが好みの人も多いんじゃないかな。


キャラクター

主人公は殺し屋でヒロインはデリヘル嬢。脇役はヤクザとマフィアが固め、その他のキャラも総じてろくでもない。どうしようもないろくでなし達の織り成す歌舞伎町ブルースがこの物語。

だから、登場人物の中で誰が好きですかと問われれば、「全員嫌いです」と答える。どのキャラも個性的で魅力的に描けているけれど、好きにはなれないタイプの人たち。

東儀や仁礼のカッ飛んだところは好きです。テンション上がる。たけちゃんのセックスも好きだし、あざみは意外とかわいかった。でもまあ根本的にどうしようもないんだよね彼ら。どうしようもないのは現実の方だって気もするけどそれはそれとして。

でも2+1人のこのシーンは、なんかいいなあとしみじみ思う


CG

原画はのりざねさん。この方の描く目と表情は良いですね。Hシーンではとても色っぽく、そうでないシーンではキレのある感情が現れていて。

CG枚数は74枚
差分がかなり多く、使い方も細やかでプレイしていて変化に富んで見えました。

何枚かのグロ、スカと、それの修正表示オプション有り。おかげで苦手な人でもCG面はなんとかなります。
陰毛有り。こちらは変更不可です。

あざみの鼻血出してるHシーンと鼻から精子出してるHシーンすき。いや別にそういう性癖とかじゃなくて。鼻から液体を垂れ流している女の子はかわいい。
他には、あざみお風呂バック、美礼フェラ、あざみトイレで駅弁、非常階段の男三人、あざみ非常階段対面立位、渚のあざみの涙、パッケ絵 がお気に入り。


システム

初回プレイ時、序盤の特定のシーンで必ず強制終了して何をしても先に進めない症状が出て焦ったものの、再インストールしたら直りました。そういうこともあるのだなあ。

コンフィグ関連は使いやすく特に言うことなし。

差分が細かく、伝統的エロゲとしては控えめながらも高品質な演出です。
ただ、ラストシーンの演出は物足りないかな……というのはシナリオやCGだけじゃないゲームという力全てを使ってプレイヤーを揺さぶってほしいという我がまま。(最近『Doki Doki Literature Club!』をプレイした影響)


まとめ

文句無しに面白い。ハードでキレがあってエログロの刺激豊富なシナリオゲー。10時間で全て終わるから時間もあまりとられず満足できる。

ためてためて一気に開放する! というタイプではなく、淡々と進んでそのまま綺麗に終わるので、終盤の味気無さは感じる。見どころの面白Hシーンも後半はマトモになってしまう。そして何より、割高。あとダルマ女関連のシーンがエグすぎ。
これらの欠点はあるけれど、ぜひプレイすべきという評価には影響しない。オススメです。

次の新作マダー?(・∀・)



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©CLOCKUP
23:32  レビュー | Comments(0)
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