すときゃすてぃくす

シナリオ

かなーり微妙。
嫁投票という珍妙設定を掲げておきながら、結局最後にはブン投げ。ナニソレ。
押しが強い系ヒロイン達による主人公争奪戦を展開しておきながら、主人公はやたら反発するわヒロインは途中でヘタレるわ。ナニソレ。
多少強引ながらもきっちりまとめてるところは凄いかもしれない。でもこの設定は最初から無理があったように思う。何考えてこのお話を作ったのだろう。

特に星人会側のルートはひどい。暗いしギスギスだしﾎﾟｶｰﾝだし。
天文部の方はそれに比べると大分マシでした。B級感が半端無いとはいえ。

キャラクター

本作最大の戦犯は主人公。
鈍感で優柔不断なのに加え、頭が固く意固地で、そのくせ肝心な時にネガティブ思考。かなりダメ。
面倒くさい子揃いのヒロイン達が、彼の空気の読めなさによってますますややこしい事になってｇｄｇｄ。最後にはビシッと決めるかというとそれほどでもない。
それに随所での「自分は悪くない」アピールが超うざい。うるせーこの早漏が！(ﾟДﾟ)。
主人公のダメさに我慢できないプレイヤーは多いと思います。

そんな主人公と許婚になった玲央奈はやっぱり不憫キャラだった。ここまで不憫にせんでも…。
シナリオのまずさで一番割を食ってるキャラ。素直なところはかわいいのに。

星人会組のキーキャラ佑里恵さんは、なんというか、( ﾟДﾟ)ﾎﾟｶｰﾝ 。
体験版で変態さんかと思ったら、変態は変態でも物凄くゴテゴテに盛った変態さんだった…。
彼女はその特異さから面白いキャラになり得たかも。今回は微妙な結果になってますが。

凛の扱いもかなりアレ。
グダグダの玲央奈や主人公に対しハッキリと物を言う姿に好感が持てるし、傍若無人な振る舞いも落ち着いてきた、というところで更なる突き落とし。製作者はそんなに萌えさせたくないんですか？
凛ルート終盤は出来は良くないものの王道で良い方向性だったと思います。

依子はエロとバカ担当。どうしてこうなった。
一人だけドタバタラブコメしてたのが個人的に好印象。まぁ内容はB級もいいとこなんだけど。
他のルートも凛と依子の路線で攻めていれば、もっと気軽に楽しめただろうになぁ。

そんな中ただ一人光っているのがふみゅ子。
空気読めて兄思いのふみゅ子さん素敵です。繰り返されるイヤな展開に疲れた心を癒してくれる貴重な存在。ふみゅ子のほっぺたつんつんしたい。
というか本当に脱ぐとは思わなかった。(ﾟДﾟ)。ふみゅ子エンドは至高。
もうこれふみゅ子とひたすらまったり遊ぶゲームでいいよ！

ラブレターの少女は存在意義がわかりません。わざわざ一発ネタを入れる意味はあったんだろか。

システム

必要最小限。ちなみに修正パッチ出てます。
「クリックでボイスカット」オンオフが無いのが個人的にマイナス。数年前ならいざしらず、今や他の大抵のソフトにはついてるというのに。

H

ボリューム少ない。早漏ですゆえ。
攻略キャラが多めだから、と言い訳するのも少し苦しいボリュームの無さ。これまた一昔前のレベルです。CGは良いだけにもったいない。
あとHへの導入がおざなりすぎるｗ　屋上でバッタリ→無言で見つめあう→セックス って一体どういうことなの。動物園で猿の交尾を見る→欲情する→セックス って何なのこの人たち。これが若者の性の乱れってやつなの？((((；ﾟДﾟ)))。

声

ふみゅ子の声は賛否両論あると思いますｗ　あの低音ボイスは個人的には嫌いじゃない。
凛役の北都南さん、玲央奈役の小倉結衣さん、遥役の有栖川みや美さんらはさすがの演技力。ボイスに関しては基本的に言うこと無しかな。

また、ガヤ（ざわめき）にやたら凝ってるのが印象的。使い回しではなく、その場に応じたガヤボイスが流れるのは珍しいし面白い。でも「ふざけんなよ、オイ」連呼はどうかと思うんです。

まとめ

とにかくキャラの魅力がシナリオに殺されてるという印象。さりとてそのシナリオが優れてるわけでもない。キャラ萌えもお話も中途半端でイマイチ感が拭えません。
決して全てが悪い地雷というわけではないのだけれど、調理のマズさは如何ともしがたい。
「俺の嫁を決める人気投票」という中二病的妄想から一本のゲームを作り上げた事は評価できます。しかしそれだけでした。(･ω･)。
いくらか難有りの凡作といったところ。

兄に近づく肉食系女子をふみゅ子が撃退するゲームﾏﾀﾞｰ？(・∀・)

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