2013/12/07

そして煌めく乙女と秘密^5 感想


そして煌めく乙女と秘密^5
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『そして煌めく乙女と秘密^5』


ねこねこソフト
発売日:2013/11/29


☆☆☆+


ポテチが食べたくなるエロゲ『そして煌めく乙女と秘密^5』コンプしました。

総評

ねこねこソフトの新作萌えゲー、今回はエロ全振り
てっきりバカゲー寄りのラブコメだと思っていたら、SとかMとかボンデージとからめぇとか……あれー、俺エロゲ買ったんだっけ?(はい)

一方、期待していた面白さはイマイチ。
これ、主人公女装ものなんですよ。「明らかに無理のある女装」という変化球でもって盛り上げて笑わせてくれる女装コメディだと思っていたのですよ。
ところが女装自体は何の広がりも見せなかった。話のメインはそこじゃなかったでござる。

では一体きらおととは何なのかというと、「男性が苦手な箱入りヒロインを手懐けるゲーム」です。
女装はそのための下準備でしかなかったんだよ!

というわけでシナリオに見るべき点は無く、あいや先輩ルートだけ結構良かったんだけどまぁそれくらいで、ちょっと変わったヒロインとエロいことをしまくるところがこの作品の魅力。ヒロインは皆可愛くて、シナリオもそれほどタイクツというわけではないので、「ああそういうモンか」と思ってプレイすれば萌えエロゲーとして案外楽しめます。ました。

とはいえ、実のあるシナリオを求めている方にとっては厳しいはず。少なくともシナリオゲーでは断じてないw

女装がほぼ意味を成していないという事実に盛大に肩透かしをくらうことを除けば、鉄板声優陣によるヒロイン達やチビキャラアニメなんかの演出は魅力的で、総じて悪いエロゲではありませぬ。加えて、妙に愛着のわく作品でした。

――以下、ネタバレなしの長文感想へ続く。

シナリオ

それありえないだろ系の明るく素朴なラブコメですゆえ、深く考えてはいけません。作品全体に、全てが許されている感が見受けられます。

共通パートで主人公が男であることがさくっとバレてしまい、一体どんな惨状になるかと思ったら、えらくあっさり受け入れられてポカーン。もっとバカゲー道を突き進んで欲しかった。せっかくゴツい女装という変化球があるのだから……!

この点については、「女装を活かせなかった」というよりも「活かそうとしなかった」の方が近い印象。無理して滑ってるとかそれ以前に、やってやるぜという意思をほとんど感じられず、例外は先輩ルートくらい。
ゆえに残されたものは謎の寛容さを見せるヒロインズと、女の園に紛れ込んだ野獣のような男の存在のみ。となるとその後の展開は一つである。(ここでアハーンな効果音)

テキストは萌えゲーとして一定水準以上にあるのが救いで、シナリオに中身は無くとも酷いとかクソとかいうイメージはありません。そこそこ面白かったです。ほんとに。
さすがに
バレる→男苦手を直すために二人でエロい特訓→さらにエロいことをする→END
という展開が何度も続くとアレな気分にもなるけれど、ヒロインが可愛いのと先輩ルートが良いアクセントになっているのでセーフ、ギリセーフ。(ドヤ顔)

先輩ルートは最後か箸休め的な位置に持ってくることをおすすめ。主人公カッコよかった!

キャラクター

流華先輩>寧々先生>沙織>しづ花>ユリ

あまり差は無く、皆面白かったです。面白可愛かったです。

流華先輩は一番豪華でした。シナリオも演出も。
デフォルトの個別ボイス音量が10%くらいになっているという面白仕様、最初ボイス無しかと思ったぜ! それに台詞のテキストが「……」だけで他のキャラが毎回通訳する面白仕様も、確実にユーザーの顰蹙を買うと思うぜ! でも変な事をしているというその一点でのみ俺は支持するぜ!
そんなこんなでコンフィグで音量を上げた上でクリックで飛ばさないようにしてやっと聞いたお声が、死ねだのハゲだの毒まみれな先輩、好き。

寧々先生は、ちびっこなのに25歳という年齢と男苦手な性格が見事にマッチした、ある意味完成されたヒロイン。
友達の結婚式に見栄張って主人公(女と思ってる)をカレシとして連れて行くシーンの切なさときたら……! ずきゅーんときたね。俺のダメヒロインセンサーに。この愛らしく残念な生き物はただちに保護しないと!
設定はヒロインの中で一番ハマっていたと思います。

沙織は一番カッ飛んでた。物理的にもw
ピコピコ動いたり賑やかなところが楽しかったです。個別がひたすらまったり同棲いちゃラブゲーなのもまたよし。
貧乏キャラがこれぽっちも活かされてなかったのはアレだけれども。

しづ花も面白ヒロイン枠。そして一番はしたない
困った時は全力でYOHOO掲示板に頼るアホの子なところがカッコよかったです。

妹枠のユリ。妹ゆえに自分の好みから外れてしまい。
情緒不安定になるとアニメつきでポテチをカリカリする小動物系妹、ドヤ顔カリカリが超面白かわいいw
個別シナリオは一番オーソドックスな感じで、女装がやはり意味を成していないことを除けばまあまあの出来。何より、ユリのおしりを服の中にいれて胸パッドと言い張る斬新な発想に衝撃を受けました。あ、やっぱ女装もの活かしてるわ。(真顔)

あとキャラ紹介にいない、しづ花の妹の小春(CV:雪村とあ)なるサブキャラがいて、この子めちゃ可愛いのに攻略できないとか何の冗談ですかね……
と思ったらおまけパッチで裸になった! わーい!(*´∀`*)!

パジャマ

先輩だけパジャマ着用ですよ! やったね!
フードつきパジャマ、耳のついてないのは珍しい。胸元がシースルーだったりとなかなか凝ってます。よいです。
パジャマHも1シーンあり。本番じゃないのが残念とはいえ、無いよりは断然マシでございます。


ほぼ鉄板布陣だけあってボイスは高レベル安定。夏野こおりさんと民安さんのお声は実に耳に心地よいなぁ。それに先輩役の藤森ゆき奈さんが結構フリーダムだったのが面白かったですw
キャラの良さはボイスにかなり助けられている気が。

CG

原画家オーディションで採用された絵師さんたち。どれがどの人かはわかりません。(・ω・)。
さすがに一枚絵は拙い部分も散見されるものの、アナログな塗りとよく合っていて、案外魅力的。特に先生のロリロリしさはヤバイ領域に突入しておりますね……ゴクリ。
あ、司ゆうきさんが密かに先輩を何枚か描いてました。

ビジュアル面は概ね魅力的で満足なのだけれど、総枚数が少なくHシーンを差分で一部凌いでいるのと、公式サイトに載っている3枚が製品に入っていないのと、先輩のおしりCGが少ない点は不満。せっかくの安産型が台無しである。まぁユリが頑張って胸パッドの代わりをしてくれているからいっかー。

H

思いの外エロ尽くしでびっくりです。なんとBGVまでついておる。
ただ、テキストは特に濃いというわけではありません。キャラにもよるけど概ね最近の平均的な萌えゲーレベル。ボンデージやら縛りやら妙にSM成分が多いものの、至ってソフトで基本はほのぼの。これなら初心者も安心。

システム

購入の決め手となった変な演出が楽しいw
フェイスウィンドウのところでチビキャラがアニメーションしたり、ユリがポテチをカリカリしたり、沙織が画面外にぶっ飛んだりと、素朴ながらも小技が効いています。普段はスペック厨のゆず茶もこれには思わず笑顔。

初回特典の裸パッチをあてると、ちょっとしたおまけストーリーが見られます。これもちょっぴり楽しい。
小春の裸がエロすぎて大変なので本編中の裸パッチのご利用は計画的に。

まとめ

超萌えゲーというジャンル名の通り、メイン要素は萌え、というかエロ。超エロゲー。

シナリオは無いものと考えて臨むべきです。面白さに期待していた最初の頃は正直ガッカリしたものの、エロ多めのキャラ萌えゲーとしてプレイしてみればわりと楽しめたし、最後にプレイした先輩ルートに力が入っていたこともあって結構満足できました。
女装が活かされなかった点以外は期待通り、エロの多さがちょっとしたサプライズといった感じです。

ストーリーにちっぱい並になだらかな起伏しか無くても、キャラ萌えとエロさえあればかまわんぜ、という紳士諸君にはおすすめできます。

女装を活かして盛り上げるなり、エロをガッツリ濃くするなり、もっとメリハリがあるとハッキリと良作と言えたかも。そんなわけで評価は星4つに届かずといったところ。
でもなんだかキャラに愛着がわくところなんかはさすがねこねこですね。
次回は15周年記念ということで気合入れて作っているようなので、シナリオゲーがお好みな方は期待しておきましょう。

小春と先輩の巨乳パジャマパラダイスマダー?(・∀・)

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