2014/12/19

アストラエアの白き永遠 感想


アストラエアの白き永遠
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『アストラエアの白き永遠』


FAVORITE
発売日:2014/10/31


☆☆☆++


アストラエアの白き永遠』クリアしたんだよ。とっても長かったんだよ。

総評

FAVORITE10周年とのことでかなりの大作。プレイ時間は4ヶ月でした。()

有名作ですし今更ですしってことで簡単に言うと、手が込んでいるのはわかるけれど味の方は今一つな印象。
一番気になった点は、独白が長いこと。舞台演劇か。
第二に、論理的でないこと。何言ってるのか、何でそうなったのかが微妙によくわかりません。詩集なら箱の裏にそう書いといてくれ。

反面、キャラクターは抜群に良い。丁寧に話を進め、キャラ同士の関係、つまり絆が大きなテーマとなっているため、キャラクターの魅力は素直に伝わってくる。
アストラエアの白き永遠は何ゲーかと言われたならば、シナリオゲーに見せかけたキャラゲーであると答えます。

とはいえお話も面白いかそうでないかで言えば面白かったし、しっかり密度の濃い大ボリュームで、プレイ後の満足感はなかなかに。ただ、自分はこのテキストとシナリオにどうしても違和感を覚えてしまい。
体験版の印象がそのまま本編でも続いた感じ。良作感を残しつつも、一歩踏み切れない作品でした。

――以下、ネタバレ有りの長文感想へ続く。
シナリオ

一番インパクトがあったのはコロナルートのエンディング。
あれは凄かった……いろんな意味で……。テキスト読んでいてその光景が鮮明に脳裏に浮かび上がりましたよ。ギャグ漫画のイメージで。
万策尽きもはやこれまでの土壇場で、まさかの宇宙までカッ飛ぶスーパーマンのご登場ときたぜ。その勢いで火星まで飛んで行けるんじゃね?
そのまま宇宙セックスしたらもっと良かった。(ギャグ的な意味で)


真ルート扱いのゆきゆきルートも若干ついていけませんでした。
途中は抜群に面白かったです。ゆきゆきが通訳を始めたりお姉さんが出てきた辺りは大変お気に入り。

でもラスト付近は話は突然だし二転三転するしでわけわかめちゃん。
能力を失うか残すか自分自身で考えて決断するのだという話の、その結論がゆきゆきへの圧倒的感謝とな。言いたい事はわかるんだけど、主軸がブレてます。
終わり方もなんだかとっ散らかっちゃってる。コロナルートの方がまだスッキリ潔かったというものです。


また、テーマとなっている「家族」がどうにも首を傾げざるをえない「家族」で、それを土台に話が進むため、プレイしていて時折もやっとした思いを抱いてしまう。
陸は月ヶ咲で落葉と葉月によって「家族」を知ります。でも本当は、葉月と落葉の二人特有の溢れる愛に包まれただけであって、それは陸以外の人物たちが知る「家族愛」ではないと思うんです。きっとそれは単純に愛情とか親愛といったもので、別に家族愛でも友愛でも名前がどうあれ中身は一緒だとしても、「家族」に重きを置いたお話なのでやはり無視はできない。
個人的には、陸の家族は組織の人間達と言った方がしっくりきます。そして陸が月ヶ咲で知った(気づいた)のは人の愛。

他にも、普段の園児らしくない言動をよそに少しおませな事を言った時だけキャラがツッコんだり、唐突に出てくる巫女さんのメタ発言を華麗にスルーしたり。りんねは突然戦意をあらわにするし、謎の空間へのお出かけは一体何だったのか。
論理的でないというか後出しというか。全体的に不自然さを強く感じるテキストでした。


そんな中、異彩を放っているのが一夏と琴里の2ルート。
「ああ保住シナリオは今日も保住シナリオだなあ」なんてしみじみ感じつつプレイしておりました。(信者発言)

一夏ルートは特に典型的なやつ。甘々でいちゃラブで、言ってしまえばこの作品ならではの要素の薄い恋愛&姉妹愛のお話。そういうのが1つあるのは悪くないやね。

琴里ルートは琴里という面倒くさいキャラを見せるルート。なるほどそうきたかと思わせつつ甘く照れくさい。


一夏と琴里ルート以外のシナリオは苦手な部類。でも作品全体に満ちる優しさ、暖かさは好み。
それはもう嘘くさいほどに愛に満ちていて。何やら剣呑な気配を匂わせながらもそれは変わらずに、まさしく優しい雪が降っている世界で。
なんだかんだ言いつつシナリオ全体を見渡すとそこまで嫌いにはなれない。癒されるエロゲはよいエロゲですし。(*´ω`)。

キャラクター

落葉>葉月>>>まりも>りんね>琴里>幸>コロナ>一夏=美晴>雪々>ひなた他

園児かわいかったよね……ていうか園児の出番多すぎだよね……。
しかるべきところから発売されたら間違いなく園児が攻略ヒロインになっていたはず。ゆきゆきにハァハァする真性ロリコン主人公陸にならヤれるはずだ。

幼稚園部はさておき、ゆず茶が一番気に入ったのは落葉。ダメ男フェチの落葉。
一見ガードが堅いように見えて、突然やってきた謎の男を家に住まわせて家族にしちゃう落葉は将来悪い男に引っかかりそう。心配だから結婚しよう。
小鳥居夕花さんボイスのしっとりした甘さがヤバイよね……。そのお声で「一人でできる?」って幼稚園児扱いしてくるところが妙にツボりました。落葉好き。
葉月と共にこの姉妹は愛情溢れすぎてて人生がつらい。

人気投票第1位でドヤ顔と下着姿を見せつけているりんね卯衣さんボイスが全てでした。昔は苦手だったのにすっかり癖になってしまったよ。
本人の胸部のように何事も無かった個別ルートよりも、他のルートでのいじらしさが光っておりました。りんね先生は不憫かわいい。

琴里はおっぱい……じゃなくて、パジャマに包まれたはち切れんばかりのおっぱい……じゃなくて、面倒くさい性格なのが面白かったです。
クールぶりながらも親切なところが素直にかわいい。もう少しどちらかに(あるいは甘々方面に)突き抜けてくれた方がよりキャッチーだったかな。
実に頼もしい子なので、琴里を味方にして何者かと戦う胸熱シーンがもっと欲しかったです。

コロナ。ロボットと思わせといて見事に裏切ってくれた罪深き少女ころな。トンデモエンディングコロナ。
話の面白さは一番だったかも。(いろんな意味で)
個人的には、二人の必死の訓練と、その先の彼らの宇宙での奮闘が紡ぐ人類の宇宙開拓史を見たいです。全然違うゲームになるけども。宇宙ものが好きなのだ!

一夏ちゃんはCV:桐谷華でした。
いや、素直にかわいい恋愛ゲーのヒロインなわかりやすいキャラで、特に何も言う事が無いでござる。デザート担当?

そして、ゆきゆき
ゆきゆきゲーでございましたね。が真の姿or真ヒロインかなと思ったらそんなことはなかった。一貫してゆきゆきはロリだった。ロリゲーでございましたね……。
正直ゆきゆきは通訳してる発言の方が好きだったなんて言えない。
幸姉さんは攻略したいとしたくないの中間の絶妙なキャラ。ゆきゆきの存在を考えると難しい気もするし、全然余裕でいける気もする。FDがもし出るとしたら筆頭格かな。


あと、ゆきゆきルートで組織の他の能力者が登場したのは嬉しいサプライズでした。
こういうチョイ役がきっちり登場するのは好き。なんだかすごく適当なキャラもいたけどもw
眼帯さんと扇子さんの活躍が見てみたいですね……(チラチラ

CG

ぺたっとした塗りがあまり好きではないものの、個性的でアリだとは思う。
でも文字が多いSD絵はナシだ。SD絵にそんなに文字は要らないと思ってるのは自分だけだろか。他のメーカーでもたまに見かけるけれど、うるさくて邪魔です。

パジャマ

ナイスパジャマ!(・ω・)b。
同居の落葉と葉月のほっこりするパジャマに加え、琴里ルートでパジャマでお泊りイベントがあった時は神ゲーだと思いました。琴里のパジャマに包まれたはち切れんばかりのおっぱいと、早乙女姉妹のパジャマまで……! ありがとうございました!
数は少ないものの、インパクトの大きさで今年の上位パジャマゲーです。(ここまでずっと真顔)

音楽

弦楽器鍵盤楽器を主に使ったBGMがとてもよい。盛り上げどころできっちり盛り上げてくれます。
要所での挿入歌も効果的。毎ルートあるため恒例行事的な存在になっているのもそれはそれでよし。

システム

この作品で一番弱いのはシステム周り。
まず、解像度が低いです。残念です。しかも強制ソフトウェアスケーリングでぼけぼけフルスクリーンです。残念です。
また、全体的に画面が白くて見にくいですw ゆきゆきが登場すると本当に真っ白やで。

拡大を多用する演出は、エンジン名からしてこのメーカーのお家芸なのでしょうか。
テキストウィンドウを消してCGを拡大できるところになんとなく10周年を感じてしまいました。慣れない操作性で戸惑うこと以外は悪くないけれども。

まとめ

力を入れて作った大作であることがよくわかり、キャラも良いため、悪い印象は持ちにくい。
ただ、メインのテキストがどうしても合わなかった。今度からこのライターさんは避けようと思うほどに。
あと好みで言えばグラフィックも特に好きではない。

それでもキャラクター描写と儚く優しい雰囲気は好き。
定期的に補充が必要な保住シナリオを摂取できたのも収穫。安心の恋愛劇でございました。
かなりボリュームがあるのによくまとまっている点も長所です。

評価は星4つ3つとで迷ったものの、誰かに薦めたいかという点を重視して3つに。そこそこ楽しめたのに、どうしても自分の中でブレーキがかかってしまうのは、きっとそういうことなのだろうと。
好感度はわりと高いので次回作に期待です。

本作についてまだ何か展開があるそうで、ファンディスクが出たりするのかな。
もし出るのなら……

皆でお泊り第2回パジャマパーティの開催マダー?(・∀・)

アストラエアの白き永遠 応援中!!


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01:04  レビュー | Comments(0)
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